あらすじ
柳宗悦や濱田庄司といった実在の人物が登場し、作陶の現場が細かく書かれます。関東大震災、戦争、英国への渡航。二人の関係は、何十年もかけて形を変えていきます。
読みどころ
第36回新田次郎文学賞を受けた作品です。ものを作る人の生活と、それを支える人の存在が丁寧に書かれています。
こんな人に
おすすめしたいのは。陶芸や民藝に関心がある人。
同じ作者の『たゆたえども沈まず』も実在の人物を扱っています。
向かないかもしれない人
厚い本で、作陶の現場が細かく書かれるため、陶芸や民藝に関心が薄い人には、長すぎると感じられそうだ。起伏の大きい展開を求める人にも向きにくい。
比べ読み
『同志少女よ、敵を撃て』逢坂冬馬
どちらも厚めで戦争の時代を含むが、熱の向きは別。『同志少女よ、敵を撃て』は狙撃兵の少女の戦いを冒険小説の速さで運ぶ。『リーチ先生』は柳宗悦や濱田庄司ら実在の人物とともに、作陶の現場と師弟の数十年を丁寧に積む。緊迫感がほしい時は『同志少女』、ゆっくり進む人生を追いたい時はこちら。
『八日目の蝉』角田光代
『八日目の蝉』は血のつながりの外で育った母と子の時間を、逃亡劇の緊張とともに書く。『リーチ先生』は英国人と弟子の少年という、国も年齢も違う二人の関係が何十年もかけて形を変える。どちらも親子に近い結びつきの話だが、筋の速さは『八日目の蝉』が上で、分量も軽い。短い時間で読むならそちらを先に。













